『(⛰)さあ、金米糖こ(🌱)んぺ(🍣)いたうを(🕸)出だす(🥕)か(💃)ら、もつと早はやくお(💡)歩あるき。』
私の五十六とい(💖)う(😠)年もむ(🐒)な(🛴)しく(⛱)過ぎて行(📆)きか(🍏)けていた(📕)。かつ(🗜)みさ(😪)んのよ(🤠)うな人が訪たずね(🚏)て来(lái )てくれ(🤖)てもあの土(tǔ(🎉) )屋(🎌)の甥(💤)や子供(gòng )らの母(mǔ )さんが達者でいたころのようには話(huà )せ(🎑)なかった。ただ(😭)ただ(😝)私たち(🍡)はそ(🈺)ういう(🎛)昔(xī )もあったことを(🛶)考えて(🍒)、互い(🥅)に遠く来(💄)たことも思った。
山家(jiā )やまがでは何(🐉)なにか(🔯)あ(🏫)る度(🗺)(dù )たびにお(🅰)客きやくさまをして(💿)、(🙋)互たがひに(🔓)呼よんだり呼よばれた(💽)り(🥍)し(📙)ます。[#底本(běn )では「。」(🥖)が脱字]い(⛽)よ/\(🍿)父とうさん達たちが東京行とうきやうゆきの日(😪)ひも(🎣)きまり(👨)まし(🌑)たの(㊙)で、お隣(lín )となりの(😟)お勇(yǒ(📍)ng )ゆう(😉)さんの家(jiā )うちでは父(💡)と(🕥)うさん(🌬)達(dá )たち(🧕)をお(😈)客(📝)きや(🐫)くさま(🌱)にして呼よんで呉(🐅)くれまし(🏸)た。その(💋)晩ばんは伯父をぢ(🔀)さんも友伯父(🍰)ともをぢさんも呼よばれて行ゆき(🗃)ま(🔆)したが、『押飯おうはん(🐝)』と言い(☕)つ(🤜)て(😥)鳥(👟)(niǎo )とりの肉にくのお露つゆ(🌀)で味あぢをつけた御飯(fà(🕶)n )ごはん(🚁)の御馳走ごちさうがありまし(👖)たつ(⛔)け(🌊)。
やがて、父とう(🍂)さんは伯父をぢさ(🈷)ん(⛄)に連(➕)つれられて、『(🚂)みさやま峠たうげ』といふ山(shā(📣)n )やまを(➡)越こ(🛎)しにかゝり(🏐)ました。
妻籠つまごの(🧖)吾妻橋あづ(🏷)まばしとい(💲)ふ橋はし(🕧)の手(🤐)前てまへまで行いき(🚼)ますと、(📒)鶺鴒(líng )せき(🤵)れ(🔏)いが飛(🐙)とんで居ゐました。そ(👲)の鶺(🌐)鴒せきれいはあ(🕧)つち(⏪)の大お(🆙)ほき(🕋)な(😳)岩いはの(⛸)上(🌴)うへ[#ル(💆)ビの「(🃏)うへ(☕)」は底本では「う」]へ飛(fēi )とんだ(🔁)り、こ(🚶)つ(🗽)ちの(🐵)大おほきな(🦄)岩いはの(⏲)上(🐂)うへへ飛と(🗨)ん(👈)だりし(👳)て、
馬籠まご(🕴)めの村(cūn )むらはづ(🔷)れまで出で(📠)ます(🌂)と、(🌔)その峠(gǔ )たうげの上(shàng )う(🙊)への高たか(👷)いとこ(🥝)ろにも耕たがやし(🥌)た畠はたけがありました。そこに(🦄)も伯父をぢ(🏩)さんに聲(🚫)こ(🏌)ゑを掛(🦈)か(💊)け(♓)るお百姓ひ(🔞)や(🏕)くしやうがありまし(💘)た。父とうさん(🎃)が(🖼)遊あ(📓)そび廻まはつ(💉)た谷間(jiā(✏)n )た(📴)にま(💟)と(👪)、谷(gǔ )間たにまの向むかふの林はやし(🎚)も、その邊へん(🙀)からよく見みえまし(✋)た。山(📖)やま(🔆)と山や(👩)まの重かさな(🐝)り合あつた向む(⏮)かふの方はうには、祖(😲)父(fù )おぢいさんの好すきな(🐷)惠那山ゑなざ(📕)んが一(🏎)番ばん(👶)高たかい所とこ(🔗)ろに見みえました。祖(🍌)父おぢいさ(🚻)ん(📗)も、祖母(🚬)おばあ[(💥)#「祖(🖖)母」(🐣)は底本で(🦎)は(🕖)「祖毎(měi )」(🥌)]さ(🕣)ん(🌫)も、さ(🎵)やうな(👽)ら。馬籠(lóng )ま(🌹)ごめも(📯)、さやうな(⛅)ら。惠那山えな(⚪)ざんも、さやうなら(🐿)。
三(📚)年の(🎽)外(wài )国の旅(lǚ )も、私(sī )の生涯しょうがいの中で(📧)のさび(🤾)しい時であ(🚐)ったような気(🈶)がする。もっとも、その間には、(🗃)これ(😃)まで踏んだ(🕶)こ(💛)との(🛃)ない土を踏み、交わったこ(✴)とのない人にも交(🥫)わってみ、陰もあり日(rì )向ひなたもあるのだ(❔)か(🏔)らその複(👣)雑な気持(chí )ちは(😡)ちょっと言葉(🚯)には尽くせない。実(😫)に(🈺)無造作に、(😆)私(sī )はあの旅(lǚ(📖) )に上のぼって行(🔗)った。その(👽)無(wú )造(zào )作(zuò )は、自(🈷)(zì )分の(🚚)書(🐗)斎を外国の町(📉)に移すぐらいの考えで(🌕)いた。全(🐡)く知らな(♈)い土(tǔ )地に身(shē(🧟)n )を(🕶)置いて見ると、とかく旅(lǚ )の心は落ちつかず、思う(🗺)ように筆も取れない。著作をし(❄)ても旅を続けられるつも(🏻)りの(💜)私は、かねての約(🕡)束もそ(🍚)の十(🤗)(shí(🚥) )が(🅱)一を(👴)も果た(💞)し得なかった。「これまで外(📚)(wài )国(🏡)(guó(📟) )に来て、著作(💺)をしたという人のため(👍)しがない。」と言(yán )っ(😋)て、あ(☝)る旅行者(zhě )に笑(😑)われたこともあ(🖱)る。でも私は国(guó )を出るころから思い立(lì(💌) )っ(☕)て(🗯)いた著(🤑)作の一つだけは、(💑)ど(😜)う(🦉)にかし(🔉)て(💙)それを書きあ(🥋)げ(🍥)たいと思(sī(🕟) )ったが、とうとう草稿(gǎo )の半(⏰)ばで筆を投げて(🙄)しまっ(🌑)た。国への(🚣)通(tōng )信を送る(🔓)ぐ(🕰)らい(🚅)が精(jīng )いっぱいの仕事(🧦)であっ(🥏)た(♏)。それに国(guó(😈) )との(🌧)手(🆘)紙(👴)の往(🆕)復に(🛑)も(🈂)多く(🖱)の(🌤)日(rì )数がかかり世(💊)界(🦐)大戦(zhà(👛)n )争(🔙)の始まって(🛄)か(🌍)ら(🥔)は(🐱)こと(💏)に事情も通(♐)(tōng )じ(♊)がたい(🏹)もど(🍳)かしさに(🍡)加(🏽)えて、(🌅)三年の月日の間には国のほうで起こ(🚰)った不慮な出(chū )来事と(📀)か種(🧘)々の故障とかが(📇)い(🏟)っそう旅を困難(🎰)にした。私(🌞)も(🚕)、外国(🦒)生活の不便(📷)(bià(🏾)n )はかね(⬛)て覚悟し(🍮)て(🎑)行ったようなものの(🥖)、旅費のことな(🦐)ぞでそう不自由(yóu )は(🍖)しない(🕦)つもりであった。時には前(🍐)途の(📞)思(🆖)い(🕺)に胸がふ(🥑)さがって、さびしさのあまり(🕔)寝(🐋)るよりほ(🐫)かの分別(🥢)ふんべつ(👖)もなかったこ(🐶)とを(😣)覚(jiào )えている。
「そうばか(🐘)りでもない(🤐)。」
この総領子息むすこに比べたら、三(😀)番目の妹娘な(🐋)ぞは(💞)いくらも分(fèn )け(🛺)てもらわない。あの(🤸)子(🔠)(zǐ(🛸) )供ら(🤵)の(📱)母さんも、お爺(🤨)じいさん(❓)のこころざしで一生(shēng )着(🗻)る物に不自由(yóu )はしなか(🆓)った。それば(📨)かり(🤭)でなく、どうかするとお爺さん(🎈)のこころざしは幼(yòu )い時分の太(tài )郎や(😙)次郎(🦀)や三(⬅)郎のような孫(🏥)(sūn )の着る(🔽)物にまで及ん(📆)だ。しか(📅)し、あの母さんが金で分けてもらって来た話(💀)は聞かない。ただ一度、私(🛤)の前に(🦂)百(bǎi )円(🏰)の金を(🛸)出し(⏲)た(💪)ことが(😎)ある。私もま(😭)だ山(🕳)の上のわびしい暮らしをし(📈)ていた(📍)時代で、かな(⏫)り骨(🥥)の折れ(🎙)る日(rì )を送ってい(✌)たと(🔳)ころ(🏐)へ、今の(🤩)青(😯)山の姪めいの(🎀)父親にあ(💨)たる私の兄貴(🗽)あにき(🌀)から、電報(🦉)で百円の金の無心を(👩)受け(🌏)た。当時兄(🍁)貴は台(tái )湾(wān )た(💱)いわんのほうで(🖇)、よくよ(🏫)く旅で困りも(🔩)したろう(🐄)が、しかも(🕟)それが二度(🏫)(dù )目の無心で、(💯)私としては(💃)ずい(🚈)ぶん無(💵)(wú(👪) )理(💀)な立場に立たせ(👊)られた。その時(🐫)、あの母さん(🏡)が(💫)私(sī(🔼) )の心配(🧔)しているのを(🈲)見(❓)るに見(👰)か(✡)ね(👯)て、日ごろ(🍠)だい(🤞)じにし(💏)ていた金(jī(🦈)n )をそこへ取り出した。これはよくよく夫(🗼)の困った場合(🐷)(hé )でな(🔧)け(🕑)れば出す(🐨)なと言って、お爺(yé(🤶) )じい(🔘)さ(🎂)んがくれてよこしたものと(🗾)かで(💧)、(🕔)母さんが(😠)後(🏨)(hò(😨)u )にその話を私(sī )にしてみせたこ(📻)ともある(🕵)。あの母さん(☔)は六人の(🍠)姉妹き(🆖)ょうだいの中(zhōng )で(⬅)、いちばんお爺じいさんの秘蔵娘で(😯)あったと(🐀)いう。その人で(🏎)すらそうだ。ああいう(🔓)場合を想おもっ(🙎)てみると、娘(💭)に(📪)薄くしても総領子息(🛶)むす(😕)こに(💘)厚く(🐦)とは、やはり函館のお爺(yé )さんなぞ(⏭)の考えた(💍)ことであったらしい。あの母(mǔ )さんのよう(🔂)に、困った(😚)夫の(🦊)前へ、(🌸)あ(📅)り(⚾)ったけ(🗯)の金(jīn )を取(qǔ )り出すよ(🛠)うな場合は別と(😆)しても、もっと女(nǚ )の生(shēng )活が経(💧)済(⛹)(jǐ )的にも(⛳)保障されていたなら、と今になって(🈺)私(💫)も思い(📌)当たること(🛒)が(🥌)い(🗂)ろ(🔉)いろあ(🖲)る。
として(🏦)、白(⚽)しろいところに黒くろい太ふとい字(zì )じで(🚚)書かいてある看(kàn )板(bǎn )かんばんは(🗑)、父(fù )とう(🖥)さん達(dá )たちにも寄(🌴)よつて休やす(🤺)ん(🈷)で(💪)行ゆ(💂)けと言いふやうに見みえました。さう(🔆)いふ休茶(chá )屋やすみぢややには、き(🚆)まりで(🚠)『御嶽講おんたけかう』(🗑)の文字もじを染そ(🐎)め(📈)ぬい(🤱)た布(🚦)きれがいくつ(📿)も軒下のきしたに釣つ(⛵)るして(🍥)ありまし(📫)た。
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